- 本の基本情報と系統
- 本の要点と伝えたいこと
- オススメなのはこんな人
かどいちと言います。ドイツで海外駐在してます。
Kindle Unlimitedが1カ月無料ということだったので、登録して本を探していたところ、面白そうな本を見つけたので読んでみました。
せっかくなので本の系統や基本情報、概略などをご紹介し用途思います。
何か本を読みたいんだけど、いい本ないかな、、、
と、お探しの方の参考になれば嬉しいです!
目次
社会人の学び直しの助けとなる 「学びの教科書」とは?
今回読んだ本は、「学びの教科書」という本です。
大人にとっての「学び」の必要性、そしてどのように学び続ければいいのかをわかりやすく解説してくれています。
人生100年時代ともいわれる昨今、定年退職の年齢も上昇傾向にありますが
そんな中で一生充実した人生を送るためには常に「学び続ける」ことが重要、という主張の下
学生と社会人学び方の違いを解説し、楽しく学び続けるための心構えと行動法をアドバイスしてくれます。
「学びの教科書」基本情報
ジャンル・系統
「学びの教科書」のジャンルは、いわゆるビジネス書といった感じです。
読みやすさと本の主張を整理すると、下記の図のような系統だと思います。
。
学びというだけあって非常に上昇志向の本で、意識が高い本が読みたい時にお勧めの一冊です。
それでいて読みやすく、サクッと読めてしまいました。
まさに「学びたい」という気分の時に最適な本だと思います。
作者 中原 淳さんの経歴
作者の中原 淳さんは東京大学大学総合教育センターの准教授です。
東京大学教育学部卒業後、大阪大学大学院・マサチューセッツ工科大学客員研究員等を経験された後、東京大学の准教授に就かれたという経歴で、
起業の人材開発について科学的に研究を行っている方です。
経歴からして教育のスペシャリストという感じの方ですね。
「学びの教科書」全体像
この本は4部構成となっており、ざっくり下記のような構成です。
2章:学びに重要な基本原則
3章:学ぶために必要な行動
4章:ビジネスパーソンの体験談
それではこの本の概要をギュッと絞ってお伝えしたいと思います。
一通り本の中身と要点が分かるようにまとめてみます。
ざっと見てみて面白そうだと思ったら試しに読んでみてもらえると嬉しいですが、
いやぁこれは読む価値無いなと思ったらやめておいてください。
これを読んでいる方の本選びの助けとなれば幸いと思います。
なぜ学ばなければならないのか?
第1章では、なぜ学び直しが重要視されているのか?その理由について記載されています。
人生100年時代
冒頭で述べたように、どんどん長くなる寿命の中で私たちは長い人生を仕事と共に過ごすことになります。
しかし、その中で求められる役割は徐々に変わっていきます。
例えば一般的なサラリーマンであれば、
プレーヤー→管理職・マネージャー→経営者・アドバイザー
といった感じですね。
この本では、立場の変化に従って学び方も変わっていくべきだ、と主張しています。
「将来のためのキャリアアップ」から、「長い仕事人生を走りきる」ための学びへと変化していくという事ですね。
学びなおさなければ通用しなくなる
ところで皆さんの周りに、全然仕事ができない「置物おじさん」みたいな人はいませんか?
でも、自分の上司はその人のことを決して悪くは言いません
「昔は凄く出来る人だったんだけどね」
と言って首をかしげます。
この本によれば、そういった人たちは
「学びなおすことから逃げてしまった人たち」
だと言われています。
過去に成功体験があり、当時は尊敬され満ち溢れた自信とともに働いていたものの、
時代とともに必要とされるスキルが変化し、若い人たちにどんどん追い抜かれていく。
そういう人達は珍しくないそうです。
人生のフェーズに合わせて「学び続ける」
そうならないために重要なのが「学び直し」です。
学生の頃、教えてもらう立場にあれば、一方的に知識を獲得するという学び方ができましたが、
社会人になってからの学びは「自分たちが何を学びたいか?」を自分で決めることが大切です。
未来の自分の立ち位置や必要とされるスキルを自ら考え、次のステージで必要な学びを主体的に決定する。
そういった「大人の学び方」に切り替える必要があります。
また、近代社会ではテクノロジーの発展がどんどん加速し、次々と新しいツールやデバイスが世の中に出てきます
それらを使いこなすためにも学び直しは重要で、それを怠ると、たちまち後輩に追い抜かれてしまうのだそうです。
学ぶために抑えておきたい3つの基本原則
第2章では学ぶ前に覚えておきたい3つの原則を教訓として教えてくれます。
これらは「大人の学び」のベースになるもので、学びの基盤となる考え方です。
基本を押さえておくことで、後々大きな違いを生み出します。
背伸びをする
人が成長するためには、何らかの背伸びが必要です。
つまり、その人の能力に対して少しだけ大きな課題が与えられている状態が好ましいという事です。
自分の能力以外のことをやらないと、ぬるま湯状態で能力が伸びませんし、
大きすぎる課題の前ではパニックになってしまい、成長どころではなくなります。
自分の能力の範囲内の領域をコンフォートゾーン、背伸びの領域をストレッチゾーン、手に負えない無茶な領域をパニックゾーンと言うそうです。下図のようなイメージですね。
例えば大きな企業で働いているのであれば、会社全体を自分一人でしょい込むのは無理がありますよね。
細分化された課題、その中で自分の能力よりも一回り大きな課題に取り組むことで、しっかりと能力が伸びていきます。
自分の能力に対して適切な課題が与えられているか?しっかり意識し、時には助けを求めたり断ったりすることも大切です。
自分がやらなきゃ!と、会社の問題すべてを自分の課題のようにとらえてしてしまうと、無理をして体を壊すだけではなく能力も伸ばすこともできません。
会社の問題と自分の課題はしっかりと切り分けて考えるようにしましょう。
振り返る
2つ目の基本原則は「振り返る」ことです。
自分の経験をそのまま放置していても能力の向上にはつながりません。振り返ることで初めて学びにつながります。
1つ目の原則である「背伸び」をすることで発生した様々な成功・失敗体験を振り返り、
時には自分を俯瞰して客観的に振り返ることで、なぜうまくいったのか?上手くいかなかったのか?を振り返ることが重要です。
これが無くては、なんの学びも得ぬままに同じことを何度も繰り返してしまう状態に陥ってしまいます。
成功して嬉しい思いや失敗して悔しい気持ちは一緒です。どうせなら身になる経験にしたいですよね。
人とつながる
3つ目の基本原則は「人ととつながる」ことです。
人は一人ではなかなか変わることのできない「脆弱」な存在で、人とのつながりの中で他社を鏡にしながら変わっていくという事が重要とこの本では述べられています。
モチベーションを保ちながらも自分の弱点をしっかり認識するためには、優しい意見・厳しい意見の両方が必要です。しかし、バランスよくどちらの意見も言ってくれる人は稀ですよね。
そこでこの本では、自分の周囲に
優しい意見を言ってくれる「安心屋さん」
厳しい意見を言ってくれる「緊張屋さん」
両方を見つけて、どちらのの人とも関わるように勧めています。
これら3つの原則はどのような学びにも必要となるもので、成長実感が持てない時にこそ重要だそうです。
抽象度は高いですが、あらゆる場面でチェックしながら学び続けることを意識していきたいですね。
学ぶために必要な具体的行動
3章では大人の学びを具体的な行動と紐づけて、学ぶために必要な7つの行動が具体的に書かれています。
我々は「行動」を通した「結果」からしか「今後」の正しさを見定められないと、この本では述べられています。
とはいえ、7つの行動すべてを行う必要はなく、人それぞれ足りていない部分や伸ばしたい部分を選択して行えばいいという事です。
そこでここでは私が買ってに3つ選んでご紹介したいと思います。
仕事から学ぶ
社会人にとって最も大きな学びの場となるのは「仕事」だそうです。
2章の「基本原則」であったように、自分の能力ギリギリでようやくこなせるタフな仕事が、自分の能力を最も伸ばすします。
かつ、そういった仕事が自分の属する組織の方向性とマッチする時に最も学びの効果を高めるのだそうです。
前例のない困難へ組織として挑戦し、その一因として働くという経験は、何にも代えがたい学びと経験になるという事ですね。
それだけでなく、良い仕事ををし良い学びを得ることで、さらに良い仕事の条件や職位を手にすることができます。長期的に見ると、学ぶだけではなく会社に貢献するという事も大切になるという事ですね。
越境する
学びのためには、「日常」を離れることが重要であると、この項目では主張されています。
日常(慣れ親しんだ場)と、非日常の境目を超えることを「越境」というそうですが、
越境することで、自分の常識が通用しなくなり、さまざまな違和感を覚えるようになります。この違和感を通じた振り返りが学びの源泉になるというのです。
しかし、日本人は越境する機会がなかなか得られないそうです。その理由は「長時間労働」にあると筆者は言います。
会社と自宅の往復だけでは、自分の慣れ親しんだ場所しか知らず、振り返りの機会が疎外されるのだそう。
昔は凄かったけど今は仕事をしていない「置物おじさん」が発生する原因もここにある、と主張されています。
仕事ばっかりしていないで、たまには会社の外に目を向けてみるべきという事ですね!
教えてみる
大人の学びは
聞く(インプット)
↓
考える(スループット)
↓
対話する(アウトプット)
↓
変わる
でなくてはなりません。
そしてこのサイクルを実現することが「教えること」だとこの本では主張しています。
教える側に回ることで、他人を「変化させる側」に回ります。
一般に「教える」という事は「有能な人」が「無能な人」に一方的に知識を与えるイメージがありますが、このイメージを見直す必要があると筆者は言います。
つまり、「教える側」と「学ぶ側」が「対話」を行い、共に変わるという考え方をするのです。
また、教えることは「学ばざるをえない状況」を作り出すことでもあるため、より一層学びの効果が高まるのだとか。
感想・おすすめの人
最後に本を読んだ感想ですが、
「いやぁ、意識が高い本だな」
の一言に尽きます。東大の先生が描いているだけあって、実のある学びの経験が書かれていましたね。
というわけでオススメなのは、学びたい意欲が高まっている人。学び始める前にぜひ読んで欲しい一冊です。
はじめにこの本を読んでおくだけで、ただ何となく学びに時間を使うよりもグッと効率を上げられると思います。
反対に、ちょっと最近疲れたな、、、という人は、読むと結構ダメージを受けると思います。危険ですのでやめておきましょう。
学んでいる人が偉いというわけではありません。意欲が高まっているときに学び、疲れた時には休めばよいのです。無理せず自分らしく学んでいきたいですね。
今後も読んだ面白い本をご紹介していこうと思います。系統別にまとめていこうと思いますので、皆さんが本を選ぶ際の参考になれば幸いです。
今回ご紹介した本はこちら。Kindle Unlimitedで読み放題。初月1カ月は無料です。
良い本が見つかるといいですね!
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