すずひこ
現在ドイツでシニアマネージャーとして働いています。
『海外駐在』
ガンガン仕事して昇進を目指したい!
そんな人にとっては目指すべき目標の一つ。
責任ある役職、大きな規模の仕事、将来へのキャリア
こういった物が得られる絶好の機会となるだけでなく、プライベートの面でもメリットもたくさんあるため、経験しておいて損はないと思います。
でも、海外駐在員に選ばれるためには、どんな事に気を付ければいいのでしょうか?
正直、何を基準に選ばれているのかよくわかりませんよね。
そこでこの記事では、海外赴任に選ばれた人の共通点から
「絶対に海外赴任したい、海外で働きたい!」という方に向けて
海外赴任に選ばれるために心がけるべきことをまとめていきたいと思います。
製造エンジニアとして、何人もの海外駐在員と一緒に仕事をして感じたことや
自分も駐在員として選ばれた経験から
- 海外駐在に選ばれる人の特徴【能力面】
- 海外駐在に選ばれる人の特徴【性格面】
- 海外駐在に選ばれるために明日からやるべきこと
等について解説していきます。
海外赴任を目指すあなたの助けとなるよう、わかりやすくまとめていきますので、ぜひ読んでみてくださいね!
目次
海外赴任に選ばれる人の特徴=グローバルに活躍できること
海外赴任に選ばれる人の特徴を一言で表現すると
グローバルに活躍できる人材
という事が言えるかと思います。
「グローバル」という言葉はよく耳にしますが、どういう意味か考えてみると抽象的過ぎてわかりませんよね。
そこで、グローバル人材について少し解説してみようと思います!
グローバルとは?
「グローバル」という言葉は「世界規模であること」というような意味になります。
つまりグローバル人材とは、「世界的に活躍できる人材」という事です。
と、このままでは同じ意味の言葉を繰り返しているだけなので、もう少し具体的に書こうと思います。
僕の海外駐在の経験からですが、グローバル人材とは
文化の違いを超えて結果を出せる人
なのではないかと思います。
海外で働くと、日本では感じることのない様々な違和感や不自由さを感じます。
例えば…
- 頼み事をしても二言目には「私の仕事じゃない」と断る部下
- 全く人の話を聞かず、自分の意見ばかりを主張する上司
- 仕事が終わってなくても平気で定時で帰る同僚
等々、日本ではあまり見られない言動が日常茶飯事なのです。
そのような人たちと良好な人間関係を築き、やる気を起こさせ、能力を十分に発揮させるスキル。
それが、文化の違いの中でも結果を出せる人材
つまりグローバル人材なのではないかと思います。
グローバル人材になるために必要な事
異なる文化の中で結果を出すためには、人間関係を形成が必要不可欠です。
そのためには
- 違う文化が形成された背景や理由について考えること
- 相手の主張の奥にある気持ちや意見に耳を傾けること
これらのことが重要だと思います。
宗教、歴史、教育方針など、文化はさまざまな要因から形成されます。
例えば僕が働いているドイツでは、若いころから一つの分野に特化して経験を積む「マイスター制度」があります。
そのため、自分の専門分野に絶対的な知識と誇りと持っている反面、自分の専門分野以外の仕事は全くしないというタイプの人が多いです。
よくよく聞くと「私の仕事じゃない」と断る背景には「自分の仕事を疎かにしたくない」という思いがあるようです。
彼らにとっては、「専門外の仕事をするなんて無責任だ」という事になるんですね。
このように、日本の常識で考えると理解できないような行動にも、しっかりとした意味や思いがあったりするのです。
理由が分かれば理解できるし、逆に興味も沸くと思いませんか?
文化の違いを理解するためには、相手が主張することを深堀して聞いたり、色々なことに興味をもって学ぶことが重要です。
海外赴任を目指すなら、そういった異文化理解に関する本を読んでおくと良いでしょう。
いざ海外で働いた際の戸惑いが、かなり違うと思います。
また、違う文化の人達と分かり合えた時の喜びは、文章では表現できないほど大きいものです。
グローバル人材になるという事は、あなたの人生を充実させることに繋がると、僕は信じています。
それでは、そんなグローバル人材が持つ能力や性格についての特徴を分析してみましたので、解説していこうと思います!
【能力編】海外駐在員に選ばれる人の特徴

海外駐在員に選ばれる人の特徴、能力編を分析しました。このようなものでした。
- コミュニケーション能力、発信力
- 改善力
- 強いメンタルと適応能力
- 専門分野外の幅広い知識
個別に解説していこうと思います!
高いコミュニケーション能力、発信力
コミュニケーション能力は、最も重要な能力です。
選ばれた人は、皆コミュニケーション能力が高く、自分の意見を発信する力を持っていました。
文化や常識、考え方の違う人々に、やるべきことを伝え、納得させ、動いてもらう。
そういった能力が必要不可欠ということでしょう。
日頃の自分の行いを振り返ってみてください。
「自分が正しい」「相手の意見が間違っている」
そうやって頭ごなしに周囲の意見を否定していませんか?
相手のことを否定していてばかりでは、周囲の人たちを動かすことはできません。
表面的にとらえると理解できない言動も、実はそこに至る理由があるのです。
相手の意見を尊重し、相手の立場に立って考えながら
できるだけ寄り添う形で自分の意見を伝えるように心がけましょう。
→コミュニケーションが苦手な人はこちら
【自信と自己肯定感でみるタイプ別対処法】
改善力
海外の違った環境でも仕事で結果を出すためには、日々の仕事を工夫して行いながら、どんどん改善する、そんな能力が必要です。
選ばれた人は、改善力が高い人達ばかりでした。
いつでも即戦力が求められる反面、日本の常識が通用しないのが海外拠点の特徴です。
日本と同じやり方で仕事ができないことも多く、そんな中でも結果を出すために、改善力が不可欠という事でしょう。
同じ仕事も工夫しながら行い、新しい知識や技術を身に着けて効率化することが、改善力を磨く第一歩です。
今のやり方は本当に最適ですか?疑問をもって違うやり方にチャレンジしてみましょう!
強いメンタルと適応能力
海外では、日本と違った様々なストレスを受けます。
言語の壁、文化の違い、働き方の差など、列挙するとキリがありません。
そのような中でも折れずに自分の信念を貫くことができる人
むしろ、多少のストレスは楽しんで力に変えてしまう人
そういった適応能力の高い人たちが選ばれていました。
専門分野外の幅広い知識
海外駐在員に選ばれる人は、当然高い専門能力を持っていますが、
それに加えて、専門分野外の幅広い知識も兼ね備えている人が多かったです。
海外で働く人は増えていますが、1拠点あたりの駐在員の数は決して多くはありません。
本来求められる役割に加え、幅広い業務を担当することが多いので
様々な知識を持っている人材が求められるのでしょう。
「自分の仕事じゃないから」「自分の専門ではないからわからない」
と、自分の活躍の範囲を限定していませんか?
海外で活躍するには、幅広い分野の能力が必要不可欠です。
すこしずつ広い範囲の仕事に挑戦してみましょう。
そうすることで新たな成長の機会を得ることができるでしょう。
【性格編】海外駐在員に選ばれる人の特徴

次に海外駐在員に選ばれる人の特徴、性格編を分析しました。このようなものでした。
- 主体的に行動する
- 多様性や未経験のことを楽しめる
- 相手の目的を察することができる
個別に解説していこうと思います!
主体的な行動力
海外駐在員に選ばれた人は、指示がなくても主体的に動ける人ばかりでした。
というのも、海外では日本よりも高いポジションにつくことが多く
僕自身も日本では平社員でしたが、海外赴任後はシニアマネージャー(課長と部長の間くらい)となりました。
指示を貰う側から指示を出す側に回るので、
当然、誰も指示してくれません。
駐在員には主体的な行動力が求められます。
「指示されてないんだし、やらなくていっか」
そんな風に考えていませんか?
あなたが指示を出さなければいけない時が、もうすぐ来るかもしれません。
指示を受ける前に自分から行動することを心がけましょう!
多様性や未経験のことを楽しめる
海外駐在員に選ばれた人たちは、バイタリティにあふれ、さまざまなことに興味を持つ人たちでした。
皆、未経験のことにも積極的にチャレンジし、どんどん新たなスキルや経験を獲得していました。
海外では違う文化や考え方の人と触れる機会が、日本とは比べ物にならないほど多いです。
そういったことを楽しめる人が選ばれるのは当然のことかもしれません。
自分と違うものを初めから拒否せず、一旦受け入れてみましょう。
その国の文化や信じる宗教など、それに至る背景に思いを馳せれば、きっと理解することができると思います。
相手の目的を察することができる
海外で働く場合、英語が通じる相手ばかりではありません。
英語圏でない国では、現地語しか通じないことも少なくはないでしょう。
国にもよりますが、細かい説明がもらえないことの方が多いです。
そんな中で適切な対応を取るためには、相手の立場や状況から考えて目的を察することが重要です。
駐在員として選ばれた人たちは、「1」を言えば「10」理解してやってくれる人達ばかりでした。
相手の発言の表面だけでなく、その先にある目的まで理解して、先回りして仕事をすることを心がけてみてください。
【特にいらない能力】英語は出来なくても選ばれます

意外かもしれませんが、高い英語力をもっていなくても、駐在員として選ばれた人は多いです。
もちろん最低限の英語力は必要ですが、実は私も赴任前はTOEIC480点ほどしかありませんでした。
赴任時に高い語学力がなくても、仕事をする中で語学能力を獲得していくことを期待されているのでしょう。
これまで述べたような特徴を持つ人ならば、問題なく習得できそうですよね。
「今」英語力がある人よりも「将来」現地語を含めた必要な語学力を獲得できるそんな人の方が選ばれるということでしょう。
ただし、英語が必要ないのは「選ばれるまで」です。
海外でちゃんとした仕事をしようと思ったら、絶対に英語を話せなければいけません。
僕も海外赴任に選ばれた直後から英語の勉強を始め、今では英語を使って仕事が出来るようになりました。
将来海外で働きたいのであれば、今から準備を始めるに越したことはないでしょう。
海外赴任のメリット

ここからは、海外赴任を目指す人のモチベーションを高めるため、メリットを簡単にまとめようと思います。
下記のような感じです。
・責任のあるポストにつける
・語学力が上がる
・様々な新しい体験ができる
・海外生活・海外旅行を楽しめる
高い能力が求められるだけでなく、責任ある仕事や異なる文化へストレスもかかる海外赴任ですが、
それを補ってありあまるメリットがあると思います。
その他、異なる文化の人達と理解し合えた時の喜びなども大きなやりがいの一つです。
ここでは書ききれないほどのボリュームになりますので、別記事にまとめてみました。
→【ドイツ駐在員が解説】海外赴任5つのメリットと3つのデメリット
海外赴任のメリットや、意外と知られていないデメリットについて書いています。
海外赴任のチャンスは増加していく

いや、でも海外赴任なんて一握りの人しか選ばれないんじゃ…
そう考えるのは早いです。
なぜなら、海外赴任のチャンスは今後増加していくと考えられるからです。
海外赴任のチャンスが増加する理由
なぜ海外赴任のチャンスは今後増加するのでしょうか?
その理由は、ズバリ「世界の人口は増加し、日本の人口は減少している」からです!
〇世界人口の推移と予測

ソース:国際連合より筆者作成
〇日本人口の推移
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ソース:総務省統計局をもとに筆者作成
つまり、日本国内での需要は減少し、国外での需要は増加します。
したがって、企業は海外進出していかないと生き残れないのです。
この事実は、海外で働くことを希望する人たちにとってチャンスであると言えるでしょう。
海外赴任のチャンスが多い業種
海外で働くスタッフが多い業種ですが、下記のようになります。
- 製造業
- 商社
- プラント建設
特に自動車関係の製造業では海外赴任のチャンスが多いようです。
日本の主要産業である自動車やその部品の工場は世界中にあるので、その関係の仕事もまた多いということです。
かくいう私も自動車部品メーカーで働いており、たくさんの同僚や先輩が海外へ赴任しています。
逆に、業界次第では海外赴任のチャンスがなかなか得られない…などという事も。
では、最速で海外赴任するためにはどうすればいいのでしょうか?こちらの記事でまとめています。

【まとめ】海外駐在員に選ばれるためにやること

最後に、海外駐在員を目指す人が日々心がけてほしいことをまとめます。
【】内にはそれによって獲得できる能力を書きました。
- 相手の意見を尊重しつつ、自分の意見を発信する
【コミュ力】【多様性理解】 - 上司の目的を察して、言われる前にやる
【主体性】【目的意識】 - 幅広い分野に興味をもって学ぶ
【幅広い経験】【改善力】【適応能力】
これらのことを意識して日々仕事に取り組めば、
「海外で働いてほしい」
と言ってもらえる日も近いはずです。
今日から気持ちを新たに頑張りましょう!
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